行ってらっしゃいませ

  • 2017.01.23 Monday
  • 22:41
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何処にいてもスターの風格が漂い、お逢いするまでは怖い方だと思っていたけど、誰に対しても分け隔てなく接して下さる、とても気さくな方でした。

20代前半のガキだった僕は、若手共演者と呑みに行くのに、おこがましくも 松方さんも誘いました。

「俺は行けないけど、これで呑んで来いよ」

と、渡された封書に、30万円も入っていた時は、ひっくり返るくらい驚いたのを、今でも忘れません。

それは、1クールの撮影中、最後まで皆んなで大事に使わせて頂きました。

絵に描いたような昭和の大スターです。

ウイスキーを水割りで呑んでいると、「水じゃないか」と 新しいグラスにストレートで 並々注がれます。

あのドラマの期間で、確実に僕は 酒が強くなりました。

とても豪快な人なのに、お茶目でヤンチャなところもあって、後輩俳優だって 惚れ込むのだから、そりゃあ 女性にモテますよ。

最後にお会いしたのが、NHKのリハーサル室。
僕を見掛けた 松方さんが、浴衣に着替えている僕のところまで、わざわざ笑顔で訪ねてくれました。

本来なら後輩の僕からご挨拶に行かなくちゃいけないのに、決して偉ぶらず 下の人間と同じ目線まで 降りてきて下さる方。

東堂マネージャーのいない ホテルプラトンは、街灯を失った街並みのように、僕ら後輩は何を頼りに 進めばいいのか、路頭に迷いそうです。

お客様が外出する時のように、 「行ってらっしゃいませ」と気楽にお見送りしたかったのですが、
何かが溢れる僕の瞳には、今はまだ 貴方の後ろ姿は 霞んで 何も見えないのです。

謹んで ご冥福をお祈り申し上げます。

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